インターネット販売をしているお店の話ではありません。記事のタイトルの「ネット・ショップ (net shop) 」は、ヘイスティングスの漁師たちが網や道具を収納する木造の小屋のことです。
ヘイスティングス特有のこの網置小屋は19世紀後半に多く建てられたもので、たいていは三階建てになっています。当時は、秋から初冬にかけてニシン漁で北海に出かけ、春から初夏はサバ漁でコーンウォール沖方面に向かい、その他の時期は地元でトロール漁業をしていたそうで、それぞれの漁に使う網や道具を別々に収納する必要がありました。それで、ヘイスティングスの狭い浜辺に収納スペースを三つ備えた小屋を100軒以上建てるために、こういう背高のっぽの形になったのだとか。
1950年代以降は使われることが少なくなったそうですが、歴史的建築物保護という目的もあり、現在は45軒ほどが残っているようです。
一階を公開して当時の漁業用具を展示している小屋が一軒ありました。中に入ることはできないので、カメラを覗き込むように差し入れて写真を撮りました。
<おまけ>
タールを塗ったネット・ショップの写真が黒いので、カラフルな花壇の写真を一枚。ヘイスティングスの隣のセント・レオナルズ=オン=シー (St. Leonards-on-Sea) の海岸近くにあるウォリアー・スクエア公園 (Warrior Square Gardens) です。
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