2011年5月21日(土)②
ケント (Kent) のシーブルック (Seabrook) で「ロイヤル・ミリタリー・キャナル・パス (Royal Military Canal Path) 」のゴールを果たした後は、さらに3マイル(5km弱)ほど先のフォークストン (Folkestone) まで歩くことにしました。まずは海岸へ出て、打ち寄せる波を眺めながら昼ごはん。ところが、これがずいぶん寒くて、5月下旬だというのに手袋着用となりました。ここからずっと海沿いを歩いていきます。
フランスからの攻撃に備えて、1539年にヘンリー8世 (Henry VIII, 在位1509-1547) の命によって建てられたサンドゲート城 (Sandgate Castle) 。エリザベス1世 (Elizabeth I, 在位1558-1603) や、ビクトリア女王 (Queen Victoria, 1819-1901, 在位1837-1901) と夫君アルバート公 (Prince Albert, 1819-1861) が訪問されたこともあるそうです。「マーテロー・タワー (martello tower) 」と呼ばれる円形砲塔は、19世紀初めのナポレオン戦争時代に建てられたものです。
こちらはフォークストンのローワー・リーズ (Lower Leas) にある、有料道路料金徴収所だった建物。1784年に大規模な地すべりが起こるまで、フォークストンとサンドゲートの間の海岸線は通行不可能だったので、フォークストン港からの荷物をロンドンに運ぶには、急勾配を上って行かなければなりませんでした。しかし、災害である地すべりのおかげ(?)で、現在ローワー・リーズとなっている場所に新しい土地ができ、サンドゲート(そしてロンドン)への近道となる道路を作ることができました。この料金徴収所は1973年まで機能していたそうです。
ローワー・リーズ海岸公園 (The Lower Leas Coastal Park) は、きれいに整備され、子ども用の遊具がたくさんある場所もあって、人々の憩いの場所になっているようです。
港の周辺では、シーフードを売る屋台があちこちにありました。すり身で作ったロブスターもどきやカニかまぼこが並んでいるのはやや興ざめですが、旅行者気分を味わおうと、ウェルク (whelk) 、コックル (cockle) 、ムール貝や小エビ(そしてカニかま)が入っている「シーフード・ミックス」を少し買い、屋台で買い食いをしたりしない夫に、「今度日本へ行ったら、おいしいカニを食べさせてあげるからね。」と、実現するかどうかわからない約束をしながら、一人で食べました。
帰りはまたバスで。朝と同じく約3時間かかりました。ウォーキングをした時間よりも移動時間の方が長かった日でした。
手袋着用とは!最近ロンドンは初夏のような陽気が続きているのでビックリです。ケントまで行くとお天気もかなり変わるのですね~。次のウォーキングは暖かくなることをお祈りしています。
返信削除それにしても有料道路の料金所、あれは車から降りて家の中に行って払ってたんでしょうか?さすがイギリス「機能性」は追求しないお国柄ですからねぇ(笑)
>おぎめぐさん
返信削除ケントも内陸部は暖かいと思いますが、この日歩いた海岸沿いは、
春・夏の気温がたいていロンドンより5~10℃くらい低いです。
この週末はせっかく長い休みなのに天気があまりよくなさそうですね。
残念。
料金所がどんなふうに運営されていたかについては、考えても
みませんでした。ほんと、どうやって料金の徴収をしていたん
でしょうね?
↑上のコメントに追加です。
返信削除料金の徴収方法について夫に聞いてみたところ、「子どものころ
あそこを通ったときはゲートの側に料金徴収用の機械が設置されて
いたような覚えがある。その前は、ゲートの側に人間が立って集めて
いたんじゃないかなぁ。」とのことでした。