2026年6月1日

ウォルマー城の庭園

2026年5月30日(土)

イングランド南東部・ケント州の海岸近くにあるウォルマー城 (Walmer Castle) を訪ねました。


ウォルマー城は、1540年頃にヘンリー8世(在位1509年~1547年)によって建てられました。当時この地方には、海防責任を負った特権港が五つあり(ヘイスティングス、ロムニー、ハイス、ドーバー、サンドウィッチ)、この「五港 (Cinque Ports)」を管轄する長官 (Lord Warden) の執務所および住居としてウォルマー城が使われるようになりました。


現在のウォルマー城は、歴史的建造物や遺跡を保護する慈善団体「イングリッシュ・ヘリテージ (English Heritage) 」によって管理され、主に歴代の五港長官に関する博物館のようになっているようです。


さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。ウォルマー城の広大な敷地には庭園が複数あり、私たちの目当てはそちらでした。公共交通機関を使って片道3時間ほどかかる場所なので、見学に使える時間は昼食時間を含めて約3時間。城内と庭園をすべて見て回るのは不可能だと判断し、お城に入るのはあきらめて、庭園の散策だけすることにしました。


まずは腹ごしらえ。広大な楕円形の芝生広場「オーバル・ローン (Oval Lawn)」で、持参したサンドイッチを食べました。


次に向かったのは、母后庭園 (Queen Mother's Garden) です。故エリザベス女王のお母様(クイーン・マザー)が、現代では実務のない名誉職になっている五港長官(ロード・ウォーデン)を1978年から2002年まで務めたことから、1996年に造られました。


中央にある池の睡蓮の花がきれいでした。


通路に置かれたベンチの一つには、母后も女王もお好きだったウェルシュ・コーギー犬の置物。一緒に記念撮影してきました(笑)。


続いて森林遊歩道 (Woodland walk) へ。キツネノテブクロ (foxglove) の花が咲いていました。


よく見ると、斑点模様がそれぞれ違っていて、面白くもあり不思議でもあります。


涼しげな遊歩道を歩いていくと、こんな場所もありました。真ん中の巨大ドングリがインパクト大。


降りては行かなかったのですが、森からは、かつての白亜採石場だった場所にある「グレン (Glen) 」という庭が見えました。「グレン」はゲール語で「(狭い)谷、渓谷」という意味だそうです。


森林遊歩道をぐるりと回って、段丘 (Terraces) に出ました。


降りていくと、整然とした「ブロードウォーク (Broadwalk) 」という庭があります。通路の両側に花壇、その背後にイチイの生垣があります。


生垣を反対側から見たところ。へんてこりんな印象を受けますが、雲に見立てて意図的にこういう刈り方をしているそうです。


家庭菜園や温室のある一角。


最後に、お城の堀に造られた庭園をぐるりと回りました。


私の拙い文章と写真ではスケールが伝わらないので、イングリッシュ・ヘリテージが制作した動画(1分強)をお借りします。ドローンで上空から撮影されたウォルマー城の映像が特に素晴らしいので、ぜひご覧になってみてください。

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