この日は、バトル (Battle) 駅前からバスに乗ってネザーフィールド (Netherfield) まで行き、そこからバトルまで歩いて戻ろうという計画でした。ところが、バスの発車時刻の約10分前にバトル駅に到着した私たちが目にしたのは、走り去る一台のバスの後ろ姿。「あれ、私たちが乗るバスじゃないよね?」と言いつつも、バトル駅を通る路線バスは少ないので不安に思いながら待つこと10分・・・20分・・・。「どうも乗りそこねたようね。」バスが遅れてやって来ることはしょっちゅうですが、10分も前に行ってしまうなんて初めてだったので驚きました。そして、このバスがこの日3便しかない路線だったものだから、私たちの計画は無残に崩れ去ったわけです。
「さて、どうしよう?」となって、思いついたのがバトル修道院 (Battle Abbey) 。最近、近所のスーパーでの買い物で貯めたポイントを使ってイングリッシュ・ヘリテージ (English Heritage) の会員になったばかりだったので、無料で入れるバトル修道院に行ってみようという話になりました。
過去の記事にも書きましたが、バトル修道院は1066年の「ヘイスティングスの戦い (Battle of Hastings) 」の後、征服王ウィリアム (William the Conqueror, 在位1066-1087) が戦場となった場所に建てたものです。上の写真は教会跡ですが、案内板の向こうに見える石のプレートは、サクソン王ハロルド (King Harold, 在位1066年1月5日-10月14日) が戦死した地点といわれる場所に置かれた主要祭壇の位置を印しています。
修道院の建物は現在ほとんど残っていませんが、ここは修道士たちの談話室だった部屋で、ベネディクト派の戒律で沈黙を強いられていた修道士たちが口を開ける数少ない場所の一つだったそうです。
敷地内にはオーディオガイドに沿って歩くルートがありますが、それ以外の場所も自由に散策することができます。元々ウォーキングに出かけるつもりだった私たちは、ルートを離れて気の向くままに歩き回ってみました。
イングリッシュ・ヘリテージの会員期限が切れる来年6月末までは何度でも無料で入場できるので、バトルの町に用事がある時についでに立ち寄って、博物館の展示などを少しずつじっくり見学するのもいいかもしれないと考えています。
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