2016年9月14日

ハイス・聖レオナルド教会の地下聖堂(納骨堂)

2016年9月8日(木)③


ケント (Kent) 州ハイス (Hythe) の聖レオナルド教会 (St Leonard's Church) は、大量の人骨を納めた地下聖堂 (crypt) で有名です。

※警告:ここから後の写真はすべて人骨を写したものです。


地下聖堂に入ると、左右の壁に取り付けられた棚に頭蓋骨がずらり! この思いがけない光景に言葉もなく、でも目を離せないで立ちすくんでいると、案内係の女性に「お顔を見ると、驚いていらっしゃるのがよくわかりますよ」と笑われました。入口の二つの棚に加えて奥にもう二つ棚があり、合わせて1,022の頭蓋骨が並んでいます。


そして、正面には人骨がびっしり積み重ねられていて、圧倒されました。長さ7.5メートル、幅1.8メートル、高さ1.8メートルです。


なぜここにこんなにたくさんの人骨があるのかは、まだはっきりとわかっていないそうです。いちばん有力な説は、13世紀にこの教会の内陣を拡張するために墓地を掘り返した時に出てきた人骨と、16世紀までに無くなってしまった近辺の4つの教会の墓地に埋められていた人骨をここに集めたのではないかというものです。概算では、約1,200人の頭蓋骨を含めて延べ2,000人分の人骨が納骨されているとのことです。


2009年から2012年にかけて、地下聖堂の入り口と奥の棚に並べられている頭蓋骨をすべて調査した結果、この人々の性別や出身地域、亡くなった時の年齢などが推定できているそうです。


残っている歯を見ると、当時の食物は現在よりも粗く硬かったので擦り減ってはいるけれども、糖分が少なかったので孔のあいた虫歯は見られないという説明もあり、「へえぇ」と思いました。

これでハイスの町の散策を終えて、ロムニー・ハイス&ディムチャーチ鉄道に乗って帰路に着きました。

2 件のコメント:

  1. こんにちは、Sparkyさん。
    圧巻ですね。まるで言葉良くないかもしれないけどオブジェのよう。

    「糖分が少なかった・・・」なるほど!
    現代人というより人類は穀物を作り食するようになってから、徐々に歯や内臓に変化が出てきたのですよね。
    糖質制限しなくっちゃ(^O^)

    昨夜は中秋の名月で、比較的綺麗にお月さん見えました(^-^)

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    1. あんりさん、コメントありがとうございます。

      写真撮影は自由と言われたものの「本当にいいのかしら、不敬ではないかしら」とドキドキしていた私です。

      お月見、風情がありますね。私の発想は「月見→団子」ですが(笑)。

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