ハッセー家の住居として1837年から1843年にかけて建てられた邸宅の内部を見学しました。以前見学した時には、チケットで時間が割り当てられ、グループにガイドがついて見て回るという形でしたが、今回は入場時間はチケットで決められているものの、入ってからは自分のペースで自由に見て回ることができました。フラッシュなしなら写真撮影もOKとのことでした。
最後の当主クリストファー・ハッセー (Christopher Hussey, 1899-1970) が亡くなる時、自分の死後も妻のベティ (Betty Hussey, 1907-2006) が邸宅で暮らし続けられることを条件にスコットニー城 (Scotney Castle) をナショナル・トラスト (The National Trust) に譲り渡したので、庭園は長く公開されていましたが、邸宅の公開が始まったのは(ベティが亡くなってからなので)割と最近のことです。
写真左は書斎 (The Study) 、右は図書室 (The Library) です。雑誌『カントリー・ライフ (Country Life) 』の編集者を務めたこともあるクリストファーは、この書斎で書き物をしたり、地所の事務仕事をしたりしていたそうです。図書室は、ハッセー家所有の書籍を収蔵するだけでなく心地よい居間としての役割も果たしていたとのことで、ソファーが置かれ飲み物もいろいろ用意されていました。
ベティは猫好きで有名で、邸内は猫の絵・写真・雑誌・本・調度品・装飾品などであふれています。ベティは、自分の死後も飼い猫がこの邸宅に住み続けられるようにとの遺言をナショナル・トラストに遺したので、12歳の猫がまだここで暮らしているそうです。
写真左は食堂 (The Dining Room) 、右は2階にある客間 (The Drawing Room) です。食堂にはドアが4つありますが、開閉できるのは2つで、残りの2つは部屋のデザインを対称的にするためだけに付けられているそうです。
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はぁ~(溜息)こういうところに実際に住んでいる(または最近まで住んでいた)方が世の中にはいらっしゃるんですねぇ。ナショナル・トラストが管理する邸宅やマナーハウスに行くと、普段はつい忘れがちなこの国の「class」という概念を思い出します。そして古いものを頑なに守っていこうとする彼らの姿勢にいつも感動させられます。
返信削除>おぎめぐさん
返信削除こういうお屋敷を訪ねた時に、よく繰り返される私たち夫婦の会話:
私「こんな大きい家には絶対住めないわ。掃除機かけるのが大変だもん。」
夫「・・・。いや、使用人がやってくれるよ。」
本当に低レベルです。