2011年8月29日(月)
土曜日、日曜日とあいにくのお天気で、なんとなく燻っていたのですが、「せっかくの連休なのに、これではいけない!」と、バンク・ホリデー (Bank Holiday) の月曜日に、ナショナル・トラスト (The National Trust) が管理している「ノール (Knole) 」を訪ねました。
ケント (Kent) のセブノークス (Sevenoaks) 駅まで電車で行き、のんびり歩いて小一時間ほどで到着。さすがの人出で、邸宅の見学のチケットには入場時間が割り当てられていました。それまでまだ1時間ほどあったので、先にオレンジ温室 (Orangery) と売店を見ました。
オレンジ温室では、いろいろな時代の舞台衣装の展示が行われていました。いちばん目立っていたのは、こちら。エリザベス1世 (Queen Elizabeth I, 在位1558-1603) 役用のドレスだそうです。
サックヴィル (Sackville) 家の居宅であるノールには何百という部屋があるそうですが、一般公開されているのは豪華な客室などごく一部(と言っても、ざーっと見て回るだけでも1時間はかかるのですが・・・)です。写真撮影は禁止なので、ここでご紹介できないのが残念です。ウェブサイトには何枚か邸宅内の写真が掲載されています。
ノールで育った詩人・作家のヴィタ・サックヴィル=ウェスト (Vita Sackville-West, 1892-1962) は、このお屋敷をこよなく愛していたそうですが、女性だからという理由で相続できませんでした。ヴィタの恋人だった作家ヴァージニア・ウルフ (Virginia Woolf, 1882-1941) の小説『オーランドー (Orlando) 』の主人公オーランドーはヴィタがモデルで、オーランドーの先祖代々の邸宅はノールが基になっているそうです。
邸宅の見学の後は、1,000エーカー(約4平方キロメートル)もの広さを持つノール・パーク (Knole Park) を散策。中世の時代には王室の鹿狩場だったそうです。今も700頭ほどの鹿がいて、その10%は日本鹿なのだとか。鹿せんべいはもちろん売っていないし、餌をやることも禁止されているので、鹿がこちらに寄ってくるというようなことはありませんが、それなりに人馴れしているので、こちらからは結構近づいていくことができます。
邸宅の見学は有料で公開日も決まっていますが、公園のほうは一年中無料で公開されているので、ピクニック、家族連れのレジャー、犬の散歩などにうってつけです。また、ノールは長距離ウォーキングコースのグリーンサンド・ウェイ (Greensand Way) 上にも位置しています。
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ノール再び
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